2011年7月5日(火)~7月30日(土)26日間
7月22日(金)ナプカナ ゴティチャウル (2785m)   トレッキング14.9km        
             7時25分発  15時10分着 
 雨の中をテント場の草原を横切って坂道を登り切ると数軒の家が点在する村に出る。道は湿地帯のような水びたしか,ひどい泥んこ道である。昨日の日本人の一行がロッジのベランダで私達を見送ってくれる。女性数人が三々五々下から登ってくる。村でなにか仕事をするらしい。ロバ隊(40頭?)が空身で下っていく。ジュムラで市が立つので買い付けに行くとのことだ。 出発から一時間余,雨が上がり身支度を整える。
 渓流沿いの草原の道をしばらくたどる。視界がひらけ 盆地状のU字谷,美しい廃村の谷に出る、時刻は丁度9時( 2885m)  緑滴る静寂な風景にうっとりする。岸辺の湿地帯は プリムラ、ゴマノハグサ,デルフィニウム、アネモネ、フウロソウなど素晴らしい花園。12日前(7月10日)に通過した時とは花の種類が変わっている。30分ほど自由に写真を撮る。

 谷川沿いに森の道をたどるが増水し,水は木の根元を洗い, 崖崩れなどもあり,道は泥沼地獄と化している。1時間ほど進み道幅がやや広くなり,橋を渡ると再び山道となる。30分ほど行くと,突然道がなくなる。水没してしまったのだ.水没した道の傍らには火葬台が3基。 背負われて10mほど水中を行く。橋があるが渡らず(往路はこの橋を渡って対岸にでた),そのまま再び山道をたどる。 間もなく広い(車が通れる)道となるが崖崩れ随所にあり粘土質の赤土と石ころが道を塞ぐ。11時30分 ムニサング( 2755m),往路で昼食を取った吊り橋手前の民家の前を通る。戸が閉まってシーンとしている.ジュムラの市に出かけしまったのだという。

 U字谷にひろがる田園地帯を貫く道は広く平坦だが,ひどく泥濘る。村はずれには見事に石を積み上げた火葬台がある。道の端には赤,白や黄色の花畑が一面に広がる,1時間強い日差しに晒されて歩き,お腹が空き疲れてくる。12時30分 やっと昼食を準備しているスタッフが見える(2710m) .なぜか屋根の上に昼食は設定されていたが疲れて登りたくない。向かいの草地に移る。先方の家の屋根の上で老人が作業して居て、私達をじっと観察していて用足しの場所を探すのに苦労する。 昼食後雨が降り出す。15時10分往路と同じ場農業試験場内のテント場に着く。  

ナプカナの村はずれ

草原の道

U字谷

橋を渡る

火葬台と水没した道

サンプの村
   
道の端には赤,白や黄色の花畑        やっと昼食の場所
7月23日(土) ゴティチャウル ジュムラ  トレッキング 15.9km
              6時45分発  14時40分着
今日の行程は長いため一時間早く霧雨のなかを出発。道路造成中の悪路を横切り一本杉まで30分ほど登る。一汗かき雨具を脱ぎ,衣服を調整する。ここからはのどかな田園地帯が続き.牧草地に牛が放牧され,道脇には民家が所々に建つ。
 道は ひどい泥濘みである。切り通し道では大学生のナムカが膝下まで泥にはまる。台所用品を背丈以上に背負った行商人とすれ違い,ジュムラに向かう空荷のロバ隊が私達を追い抜いていく。
 9時 2645m地点から狭く急な山道に入り,谷を左手に見ながら,慎重に石の間を一挙下ること30分, 麓の村ガリアコットに降り立つ。

 村道は往路とは打って変り,ひどいぬかるみで坂道では滑る。ロバ隊や,犬や子供達の群れに注意しながら足場を探しながらの歩く。相乗りした若者のオートバイが泥道を唸りを上げて走る。10時50分村のある丘を下り広々としたU字谷の田園地帯( 2395m)に入る。 暑く,空腹も手伝い疲れ切る。11時20分 漸く昼食の場( 2390m) にたどり着く。民家の裏庭の芝生である.燦々と降り注ぐ太陽のもとに靴を脱ぎ捨て,足をのばす。
 
 田園地帯を過ぎ,滔々と流れる川辺の道をたどり,吊り橋を渡りダンサグの集落に入る。
山道を登り用水路で洗濯をする女性たちの脇を抜け,空港の鉄状網に沿って埃っぽい道を歩む。ここでも若者のオートバイが排気ガスをまき散らして走る。人や子供,ロバ,犬,ヤギ,鶏,ぬかるみに阻まれスピードは出せない。今夜の宿がまだ決まっていないので 道端に腰を下ろして15分ほどサーダーを待つ。 14時45分中心地にあるゲストハウスに到着。
 2泊したゲストハウス、部屋は中庭の工事中の建物内。16時,ともかく無事ジュムラに着いたことを祝ってビールで乾杯。夕食は 水牛の肉生姜焼きとレバー(酢キャベツ添え)の御馳走メニュー,そしてスタッフ一同と共に 特製ケーキを頬張り,彼らの笑顔とダンスを楽しむ。馬方さん達とは今夜でお別れである。                 

牛が草を食む田園地帯

どろんこ道と行商人

麓の村ガリアコット

往路に昼食をとった家

田園地帯

吊り橋を渡りダンサグの集落

2泊したゲストハウス

部屋は中庭の工事中の建物内

お別れパーティー