5月21日、朝6時過ぎに家を出て、近くの目黒の林試の森公園に金環食の観測に出かけた。皆既日食は今までにインドと中国、ハレー彗星はインドネシアなど海外にまで出かけたが、金環食は初めてで、それも日本で見られるなどと、こんなに恵まれた状況は今までにはない。この日の天候が気になった。
三脚を据え、カメラをセットしたが、太陽の居場所が雲で隠れて見えない。半ば諦めながらしばらく様子を見ていた。すると太陽が雲間から見え隠れしてきた。7:00頃からシャッターを切り始めた。皆既日食で使った手作りのフィルターをつけて、しだいに欠けていく太陽に興奮しながらシャッターを押す。予測された7:31には肉眼でもはっきりと金環食が確認できた。シャッターを押しながら、同時に空をみあげながら、この国内で観測されたのは沖縄以来約25年ぶり、日本の広い範囲では平安時代の1080年以来932年ぶり、東京では178年ぶりという金環日食にすっかりと魅了された。(数字は撮影時刻)
|