3月27日(月) 市内観光とナイトクラブ
 
 ダワさん、リンジの案内でボダナート、スワイヤンブナートを訪ねる。夜はネパール音楽を聴きに行くという。日ぐれてくる頃迎えのマイクロバスで出発。人が沢山所在気なくウロウロする道路脇の空き地に車を止め、廃屋?あるいは工事現場のような建物に導かれ、埃だらけの雑然とした階段を上る。扉を開けると中は教室のように、粗末な長い机とベンチがぎっしりと並ぶ、窓は深紅と黒のビロードの幕(カーテンとは言い難い)が張られ、ミラーボールがちかちか光り、小さな舞台にはマイクとネパールの楽器が置かれている。楽人、従業員らしき人たちは皆民族衣装を着ており、特に女性は街で見かける人たちより化粧が濃い。

 なにやら怪しげな雰囲気である。やがて蒸した鶏やビールなどが運ばれ、舞台に楽人が揃い、女性がマイクをもちボリューム一杯に音楽が始まる。私達は皆度肝を抜かれたように緊張した面持ちだ。2,3曲終わったところでリンジが舞台前に出て踊り出す。KYさんが先ず誘い出され、踊り出すと笑いの渦が巻き起こり、あとはみんな勝手に無茶苦茶踊りで踊りまくる。次第にテーブルには他の客も入ってくる。帰りは出口で白絹のスカーフを首にかけてくれる。車に乗り込んでやっと夢から覚め、人心地ついたような気分であったが、興奮醒めやらずであった。“ネパール式ナイトクラブ”でネパールの人たちの娯楽を垣間見た忘れられない一夕である。



ナイトクラブで



ナイトクラブでリンジの踊り


アンナプルナ紀行