3月25日(日) 晴れ トレッキング最終日。新緑に輝く河原をビレタンティへ。
          星空の下で招待の夕食
 
  いよいよトレッキング最終日。ヒレは山の眺望こそないが、前方の段々畑の村に朝日が当たり、少しづつピンク色に染め下がってくる。すがすがしい朝の山村風景である。

 7時30分 石畳の村を渓谷沿いに下る。ガイドを連れた例の山口の女性が一足先に私達のロッジの前を通り過ぎ、村の外れでは昨夜のフランス人男女に追い越される。 渓谷はやがて広い河原となる。蝶や野鳥が舞う、朝日に輝く田園風景となり新緑や花がきらきらと美しい。

 10時 マタタンティMattathanti(1120m)で休憩。前の河で獲れた小魚マサラマサを食べる。マサラは真の、マサは魚という意味。10時20分出発。 河原の村々を過ぎた頃からKYさんが下り道で左足の痛みを訴え、ついに歩行困難. リンジとパルカに抱えられて歩く。ダワさんが馬を調達しに走る。 11時 ビレタンティBirethanti (1100m) Nさんの馬が村の入り口にいる。KYさんを迎えに来たらしい。石畳の両側には花など飾ったロッジが並ぶ。KYさんが歩くというので、馬方のラジバハダーさんが馬に乗りダワさんにけしかけられて村道をカッカ、カッカと駆けて行く。

 11時10分 ロッジで昼食。 12時20分出発, 往路に渡った吊り橋を渡り、モディコーラ沿いの村のバザールを過ぎる。太陽光線が強く、井戸端では女性が髪を洗い、子供を丸裸にして洗っている。一週間前とでは芽吹きが一段と増し、きらきらとまぶしい。足が重い。馬に乗るNさんがうらやましい。 13時10分 ナヤプルNayapul(1070m) ファンタを飲んで一息つき、ラジバハダーさんと握手をして別れを惜しみ、ただちにマイクロバスで出発。 15時頃 ポカラのホテルに到着。久しぶりに風呂に入り洗濯をする。夕飯は空港近くのダワさん、リンジの行きつけのレストランに案内してくれるという。

 16時30分 ビストロ“カロリーヌ”で、食前酒ペルノーを飲む。このビストロはカトマンドゥの本格的なフランス料理屋の姉妹店で、フランス的に洗練された中庭は花や木立に囲まれパパイヤ、バナナの木越しにフェワ湖が眺められ南国の夢想的な空間になっている。

 18時30分 リンジ達が迎えにくる。。空港の近くの小道を入り、空き地の門が開かれる。車が止まる。駐車場かと思ったら雑草の生えたかなり大きい空き地である、しかしそのまん中に我らの“懐かしいテーブルクロス”がかかったテーブルに食器がセットしてあるではないか!いつもの通りマンガルの給仕で星の下での夕食が始まる。空き地の隣はウルリ出身の女性社長の豪邸で、絹の衣服,純金の装飾品を着けた社長が私達に挨拶にくる。すぐ近くにシェルパハウスがあり、ここはどうやらリンジ達の宿泊場所らしい。最後の晩、彼らは私達を招待してくれたのだ。なんと心の籠もった優しい心遣い!

 



ヒレの朝



ヒレの朝



ヒレ出発ナヤプルへ



川を渡る



ナヤプル到着



アンナプルナ紀行