6月24日(水) 晴 

 キャンプ生活最後の朝。全てがゆっくりと始まる。モーニングティーも、朝食も。血中酸素を計ることもない。たき火もゆったりと煙る。近所の犬が残飯を狙って遠巻きにうろうろ。スタッフ全員と記念撮影。

8時10 分出発。沢を渡る。右手の湿地に黄色いサクラソウが沢風に揺れる。
   チョルテン(15日のランチ場)を過ぎると、広々とした田園風景が開ける。8時40分畑の境界の柵を3回越え、ネギを洗っているおばさんと爺やが立ち話。

朝の陽射しは強く、めまいが起きそうだ。9時25分 寺(?)の軒下で休憩していると私達の馬が通りすぎていく。コックさんが頭に伝統の羊歯の葉の日よけを載せている。   




バラの木の前で全員で記念撮影

       
スタッフ                                 メンバー
        
プリムラ・スミシアナ                           朝日を浴びる農家
        
 田園風景                                 ネギを洗う
      
伝統の日よけを被ったコックさん                       オタマジャクシ
 民家の軒先下をくぐって田んぼ道に出る。赤ちゃんを背負った若いお母さんとその母親らしき女性とすれ違う。籠に卵が入っていた。細い畦道歩く。田んぼにはオタマジャクシがウジャウジャいる。 

吊り橋を渡る。陽射しの強さに疲労、傍らに生い茂る羊歯(ワラビ)でコックさんを真似て日よけを作ってみる。スタッフがすぐに反応してみんなのもの、自分たちのものを作って被る。気のせいか涼しい。キャッキャと笑い転げお祭り気分で疲れもすっとぶ。さすがに爺やが一番上手だ。
  
  
日よけの帽子を被って記念撮影                下ってきた山をふり返る
10時20分村の学校前で一休み。子供たちが私達の出で立ちを遠巻きに眺めている。パロ・チュウの河原の道をいく。ドツォ(露天風呂)の準備を眺め、いよいよドゥゲゾンへの登りだ。

疲れと暑さで足が前に出ない。皆思い思いにゆっくりゆっくり一歩一歩。往きはこんなに下ったかしら、あと何回曲がればいいのかしら・・・ようやくドゥゲゾンの廃墟が見えてくる。

11時41分着いた!しかし先に着いた人が廃墟に向かって杉木立の坂を登っていくではないか。もう何も考えずにただ足だけを前に動かす。苔むした階段を上り、崩れ落ちた壁の石の上を渡り歩き、また階段、門をくぐる。

11時50分要塞内の中庭に出る。中央にテーブルがセットしてある。少し離れたところにプロパンガス、調理台、鍋や調味料。私達は崩れ落ちるように椅子に座った。ゴを着た給仕の人が恭しく、ミネラルウォター、ビール、ジュースを勧め、スープ、春巻き、カレー、野菜炒め、豚肉と野菜の炒め、豆料理等々が次から次へと出てくる。どれも美味しい。デザートはマンゴーそしてコーヒー。

スタッフは草の上に車座になって御飯をたっぷり、おかずはだいたい同じ物を食べている。  
13時 スタッフ達とお別れの握手をし、彼らはテーブルや椅子、食器や調理器具類を担いで降りる。

13時16分専用車に私達の荷物を運び込み、いろいろ支払いを済ませたペマさんが乗り込みいよいよ本当にお別れだ。13時33 分 ドゥゲゾンを後にする。途中対岸にタクツァンがよく見える。
14時15 分パロ、ホテル・ジグミン着。シャワーを浴び、荷物整理、洗濯。お茶の後、残ったニュルタムを使い切るために買い物に出る。
 
BHUTAN2 2009