6月17日(水) 晴れ 
 7時45分出発。朝露に濡れた草をかき分け山道に入る。サルオガセの絡む鬱蒼とした森の中を小さくアップダウンを繰り返す。道辺の下草のなかに菫色のプリムラ・イエオッサ、アネモネ・リプラリスが咲く。森林を抜けると、太陽がまともに照りつけ道は乾き、岩が白くまぶしい。橋を渡って対岸へ。少し登ると大きな岩があり、休憩(11時30分)。

ここは(3470m)川の落合いで下方に橋が見え、対岸の山腹に道がついている。ヤクサに通じる道。砂地の足元に地に張り付くようにロゼッタ状のタンポポが咲く。川を右手に道を取る。じくじくと水の染み出る森の道で、斜面にはプリムラ・シッキメンシスが咲き競う。黄色、オレンジ色のシャクナゲも美しい。岩陰にメガコトン(リンドウ科)。  

12時35分タンタンカ(3525m)着。広々としたプリムラ・シッキメンシスが咲き乱れる美しい草地。山寄りに大きな山小屋(食堂棟)が建っている。ゆっくりと昼食。

 ほどなく森から流れ出る清水が浅瀬を作りほどよく岩が配置され、その合間にプリムラが群れをなす。プリムラ庭園である。シャクナゲの道が続き、その茂みには小鳥が飛び交う。14時25分先方の山の間にジョモラリが白く輝く。時々雲に覆われてしまうが、この後はひたすらジョモラリを仰ぎ見ながら歩みを進める。

森林を抜けると草地の台地にでる。明るく光輝いている。大きなヤク飼いの農家の脇を通る。中からインド人風の男性が二人出てきてお茶を飲んでいけと勧めてくれる。15分ほど立ち話をする。15時15分チェック・ポスト着。ペマさんと後藤さん、妹禎子が30分以上前に到着してしびれを切らして待っていた。

       
            ジョモラリを望む              

 ベルベリス・アンゴロサの林で 

ジュンシタンに到着!

 
15時30分 ジュンシタン着。チョルテンのある広々とした平坦な草地。 ここからはジョモラリは見えない。洗面、お茶の後、散歩、脇のメギなど灌木林を抜けるとミクロサイズのサクラソウ、リンドウが地に嵌め込まれたように咲く 草地の台地に出る。その端は深く切れ込んだ谷となっている。ナンノグロッティス・フッケリ(ウサギキク)の群落、デルモプシス・バルバタ(マメ科、全体が長毛に覆われた濃紫色の花)があちこち、アンドロサケ・ストリギロザ(ピンク、トチナイソウ属)が風を避けて灌木の根元に咲いていた。 

 
BHUTAN2 2009