2011年7月5日(火)~7月30日(土)26日間
7月11日(月) ナプカナ,チャウリコット(3065m)  トレッキング 14.2km
                   7時20分発  18時17分着
テント場の草原からすぐに ヒマラヤヒイラギの森のなかをいく、道端にはブルークローバー(バロケトウス・コンムニス)  7時52分(3100m)アネモネ・リヴラリスの草原に出る。朝日と 爽やかな風 が気持ちいい。 再び森の中,アネモネ・リヴラリスの草原という風に10分おきくらいの間隔で何回か繰り返す。 赤ん坊を背負った女性が私達の前を行くのを訝しくおもっていると、テントが2張り(3170m)があらわれる、夏場の放牧民のテントだろうか。子供が数人私達を見ている。一時間ほど行くと再び放牧民の小屋が2軒 (3245m)、杉さんが一椀のヨーグルトを貰ってくる。おそるおそるひと匙食べてみる。ほのかな甘味と酸味があって美味しい。 
 
アネモネ・リヴラリスの草原  森林と背後の山々    ガレ場の急斜面を登り切って
森林地帯を登り,日当りのよい斜面につけられた道を緩やかに登る。11時(3385m)道を外れた木立の中で 昼食.木漏れ日が優しく,少し横になって昼寝もする。再び森林地帯を黙々と登る。 14時 3690m地点のガレ場状の斜面に赤い花の群落.、道脇はシャクナゲの薮で,そのなかに散りかけたメコノプシス一株を見つける。ガレ場を急登し、 14時20分Muria La ムリア峠(3905m)に至る。草原の花に目を奪われ,立ち止まっては歩き,気分は最高だ。コーナーを曲がると植生が代り、斜面にはバニクラータが林立する。花々を撮影しているうちにあっという間に2時間近くが経過してしまう。16時,3515m地点から一気に下りとなる。途中に牧畜民の家と茶屋があるが谷は深くテント場は見えない。
赤い花の群落  峠の小屋  峠から右手斜面       

 
  

屋上のテント
17時20分温かいレモネードとビスケットを携えて迎えに来たナムカとギャルゼンに心底ほっとする。彼らにリュックを託し、それからさらに40分余りを歩き チャウリコットに着く。道端にアイリスが沢山ある。
 テントは民家の屋根の上に設営されていた。スタッフに支えられてこわごわ梯子で屋根に登る。 疲れて食欲なし。
7月12日(火) チャウリコット  カイガオン(2600m) トレッキング 12.4km
               7時30分発  15時着

6時頃、南方向に ブノールヒマール(5460m)が姿をあらわすが,間もなく辺りは一面霧に包まれてしまう。 出発後、一時間ほど歩き村はずれから谷に下り再び登り、斜面につけられた道を行く。深い谷を隔てて,対岸にチャウリコットの村が小さく見える。

 深い谷の向こうにブノールヒマール。周囲はシャクナゲの林で道端にノトリリオン、イリス,カラマツソウなどが散見される。 9時50分トウランマ 峠( 3030m) に到着。強い日差しに目がくらむ。カイガオン方面の深い谷が見渡せる。谷のゆるやかな斜面はトウモロコシ畑である。
 農家の屋根の周囲にはキャベツが植え付けられて並ぶ。
 11時40分 見晴らしのよい台地で昼食,木陰が気持ちよい.
 
 バラサ村(3060m杉氏による)、小学校のある大きな村リミ(2770m)を通過、道はひどく泥濘む。学校の塀越しに子供達が鈴なりに顔を覗かせる。 巨大な二本の杉を過ぎると下りとなり、川が道脇を滔々と流れ、先方に大きな吊り橋が見える。15時カイガオン(2600m)に着く。長い石塀にそって歩いていくと小さな入り口があり、内部は大きな運動場のようだ。ここが私達のテント場であった。山際にはホテルと学校、建設中の建物がある。 湿ったマット、シュラフなどを干す。数日振りに水道が使え、スタッフたちは洗濯したり、身体を洗ったり余念がない。しかし16時すぎ雨が降り出す。

朝日に輝くブノールヒマール

深い谷とブノールヒマール

チャウリコット遠望

ノトリリオン

峠のヤク飼いのテント

斜面の畑

屋根のキャベツ畑

昼食地2900mより峠を振り返る

校庭でテント