6月15日(月) 晴れ
 8時 専用車に荷物を積み出発。パロ川沿いの柳の並木道を走る。雲が山の中腹まで覆い、タクツァン僧院が辛うじて見えるが、すぐに雲のなかへ姿を消してしまう。 8時25分ドゥゲゾン着。村の入り口の丘には火事で黒くなった要塞が杉木立の合間に見え、その下の空き地で私達の馬が秣をはんでいる。パーソナルポーターと合流。

 8時40分いよいよトレッキングに出発。要塞の麓から広い赤土の道をパロ川に向かってたらたらと6〜7回折れ曲がりながら下る。ここでも白バラが美しい。河原まで降りきりパロ川沿いの白い砂地の石ごろごろの道を辿る。陽射しが強く暑い。時折車がこの石ころ道を大きく揺れながら通る。パロ川は段々に下方になり、道は馬鈴薯畑や麦畑の間を縫う。村役場と学校をすぎる。この辺りが一番大きな村なのだろうか。でも10軒にも満たない。農家は次第に途絶えて、ぽつりぽつりと1、2軒が立ち現れるが、農作業に出たのか人気がない。畑の境界の柵を4つほど超える。

道端にこぼれる萩

 畑の柵を越える

農家前の吊り橋

 ドゥゲゾン、出発前のひととき

JIGME DORJI NATIONAL PARK
10時40分大きな農家の前の吊り橋を渡り、パロ川が左手に。道は石がごろごろしてぬかるみも多く用心が必要だ。11時50分チョルテンのある草地(2625m)で昼食。陽射しが強く日陰を探す。ゆるやかに登り14時45分トレッキングの入り口に到達。ここが村はずれなのか、少し先に門がある。広葉樹と針葉樹のまじる森林地帯に入る。白バラが相変わらず川沿いに垂れ、仄かな香りを放つ。広く乾いた砂地の道の先に漸くアーミーキャンプのゲート。15時40分チェック後脇の木戸から入り吊り橋を渡り、パロ川は右手に。川沿いの山道を徐々に高度をあげていく。途中の平坦な草地に見事なウバユリ数本。
16時30分シャナ着。

ウバユリ

キャンプ場
金網で囲われたキャンプ地で、食堂棟、トイレ棟、ゴミ消却濠が設備されている。
“Leave nothing but footprints, Take nothing but memories”と書かれているがゴミや馬糞があちこちに散らばり、管理が行き届かず荒れている。里に近く、道に面しているので盗難もあるらしく、テント内に貴重品は置かないように注意を受ける。
BHUTAN2 2009