3月20日(月) ナヤプルへ トレッキング開始、シャウリバザール泊
 
 朝食前にフェワ湖畔まで散歩、アンナプルナ・サウス(7219m)、マチャプチャレ(6993m)がうっすらと姿を現している。土地の青年と話す。KYさんは望遠鏡を設置し水鳥観察。私も覗かせてもらい観察法の手ほどきを受け、バードウオッチングの面白さを知る。
 10時集合なので、再びHotel Tulsiの方へ。こじんまりしたホテルが数軒並ぶ。南国の陽射し。日本語の上手なネパール人(ホテルの隣に住むトラ氏、日本に5年半滞在)が、周辺を案内してくれる。小さなホテルの庭には花が咲き乱れ美しい。

 10時30分 やっとリンジ達の車が到着。ただちに出発。
 12時05分 ナヤプルNayapul(1070m)着。マオイストに焼き討ちにあった丸焦げのバスが路上に放置。自動車道の眼下にはモディコーラModi Kholaが流れる。明るく大きな谷間に段々畑と民家が点在する。道路脇のロッジ周辺には野生の紫や白のアゲラタム(和名カッコウアザミ)があちこちに咲く。ここでお昼。大きな弁当筺が手渡される。中身は鶏の唐揚げ、バター付きパン、蜜柑。鶏が生揚げだったので、ロッジの台所で揚げ直してくれる。

 13時 トレッキング開始。両側に商店の並ぶナヤプルの村道をしばらく行く。村はずれから河に向かって下ると対岸に白壁のロッジが数軒、日本の渓流沿いの温泉宿の風情である。ビレタンティBirethanti(1100m)である。タルチョ(祈祷旗)が一杯結びつけられた小さな吊り橋を渡る。 13時50分 小休止。ロバの隊商が吊り橋を渡って来る。ここから道は二手に別れる。左はゴラパニ方面、右手はシャウリバザール方面。私達は右手へ。6日後にはトレッキング最終日、ゴラパニからヒレを経由し再びここに戻ってくる。10分後、斜面の畑の間を少しづつ登る。 チャムランChimrung の見晴らしの良い茶屋のテラスで小休止、庭先に鶏が餌を啄み、実をつけたバナナの木が目の前に

 再び谷に沿った道をしばらく歩く。所々に小さいロッジがある。屋根葺きの村人、子供達、生まれたての仔牛などに出会う。そんな風景をいちいち写真に収めたくなる。私達の少し前を小学生くらいの女の子と母親が荷物を頭から背負って黙々と歩いて行く。親戚の家でも訪ねたのだろうか、外に交通手段がないから村から村への移動は一日かけて歩くほかない。でも子にとっては母と連れ立って歩くこの時間はのコミュニケーションの時で、大人になってふと思い出す限りなく懐かしい時間となるのではなかろうかで。

 前方の山の間にマチャプチャレが見えるはずであるが雲がかかり見えない。  山道の途中の左に滝あり、岩の上にダワさんが黒い鳥をみつける。双眼鏡でみるととても美しい。シロボウシカワビタキらしい。  急に谷が開け、小さい盆地に入る。桃源郷のような田園風景。シャウリバザールshaull Bazaar(1170m)である。

 16時 ロッジ“Perigrime” 着。先客あり。ドイツ語を話す親子らしき二組の夫婦一行である。このロッジの下方谷側にも横長の大きな二階建てのロッジがある。村は山側上部にある。
 部屋割り後、配られた洗面器で顔や手足を洗い、階下の食堂でアフタヌーンティー、そして夕食まで少し離れたキッチン棟辺りまで菊地さんと散歩。おこぼれを期待して犬がうろうろ。冷えてきたのでダウンを着る。



ポカラ、フェワ湖の畔



ナヤプルの村道


ビレタンティ−1
右手はシャウルバザール方面




シャウルバザールへの道



シャウルバザールとマチャプチャレ



動物の親子


アンナプルナ紀行