6月27日(金) 曇り、午後小雨 チェンゼラ第一峠(3836m)、
              チェンゼラ第2峠(4121m)をへてヴォンジダン(3768m)
            
 8:00出発。北西方向に森林の道に入る。しばらく登ると、少し平坦となって沼をぐるっと巡り、ふたたび緩やかな登りがつづく。白いサクラソウを見つける。キジムシロ属の花が道端の岩の間に豊富に咲く。9:30頃(*3705m)、メコノプシスが一輪、道の脇の藪のなかに。



出発の準備



森林地帯をいく



キジムシロ属



オレンジ色のシャクナゲ

        

ブルーポピー                 白いサクラソウ

 樹林帯の登りが続く。シャクナゲ、クレマチスなどの花々、黄色や白の小型シャクナゲも。9:50頃私達の馬が追いつき、追い越していく。だいたい私達の出発後1時間半から2時間後だ。
10:00 チェンゼラ第一峠(3836m)に着く。森林限界で広い草地に紫、黄色、白の小型シャクナゲが群れをなして美しい。たき火跡。キャンプ地でもあるようだ。先着の馬たちがランチを積んだ馬一頭を残し、次々と出発していく。ヤクマン小屋がやや下方の丘に小さく見える。ダルシンと鉄塔の立つチェレラ峠が遠い稜線上に辛うじて見えるが、チョモラリやヒマラヤの峰峰は残念ながら雲の中である

 

ピンクの小型シャクナゲ



白いシャクナゲ



チェレラ峠(雲のなか)を望む



ランチを積んだ馬

眼下の谷間に深い森をみながら、山腹を巻くようにして小型シャクナゲ、アネモネなどが咲く山道を行く。



第2チェンゼラ峠を稜線上に望む




アネモネ

 谷側にメコノプシス・パニクラータ(3900m)屹立する、第2チェンゼラ峠が稜線上に彼方遠くに見えてくる。この辺りでバラマユアシコ(rosefinch)を観察。道脇にはイワヒゲやイワウメの見事な群落が続く。高方の斜面に子供連れのヤクが数十頭、私達を見て急いで移動する。ちょっと遅れてヤクマンが現れ、キプチュさんと話しをする。第2峠に続く山道に私達の馬の隊列が豆粒のようにみえる。山腹を巻く道は高低差がない。赤いサクラソウが現れる。小さい流れのそばには白いサクラソウ。やがて色とりどりのシャクナゲが一面覆う緩やかに起伏する草原地帯となり、シャクナゲの間を進む。12:00ヤク小屋跡の草地でスタッフがランチの用意をしている。



子連れのヤクの群れ



シャクナゲ




ヤク小屋跡の草地でランチ



チェンゼラ第2峠
  

 
 
赤いサクラソウ



イワヒゲ、小型シャクナゲ

空模様が怪しくなり雨粒が落ちてくる。雨具を着けて
急いで食事を取る。

この草原を登り切ると第2峠で、小さく
三つのケルンが見える。13:00出発。草原の斜面は
一面小型シャクナゲで覆われるかと思うと、あるい
は小型シャクナゲ・イワヒゲなどがセットになって花
のクッションをあちこちに形つくっている。

草地には直径5mm位のリンドウが星のごとく嵌め込
めれている。
13:17 チェンゼラ第2峠(4121m)に 。



今晩のキャンプ地を見下ろし嘆息



左手下にキャンプ地

 雷鳴が聞こえ、霧が巻いてきたので長居は無用だ。谷を隔てた向こうの山の中腹にテントを張り終えた今晩の宿営地が親指の先ほどに見下ろせる。明日の行程はその上の山を越えるのだそうだ。宿営地が今立つところより、かなり下方なので、みんながっかり。遠雷に少しびくびくしながら登り降りを繰り返し、樹林帯を徐々に下り、谷川を渡り(石や枯れ木で足場を作ってくれる)、再び登ると、平地となりアネモネ、鮮やかなブルーの勿忘草、赤いサクラソウの群落が再び射してきた太陽にキラキラと光りを放ち、草いきれする間を抜けて15:30 第2キャンプ地ヴォンジダン(3768m)に到着。一面ピンクのトラノオの咲く台地で、渓流の音が鳴り響く。夜半雨と雷鳴で谷川の音はかき消される。



谷川を渡る



勿忘草の群落



アネモネ



ヴォンジダンにて
ブータン